花粉症治療について
治療について
治療は主に、内服薬や外用薬で鼻水や鼻づまりなどを抑える対症療法と舌下免疫療法のような時間をかけて症状が現れにくくする方法があります。 対症療法には、抗ヒスタミン薬やステロイド薬などを用います。
内服薬治療について
当院で取り扱っている内服薬には以下のようなものがあります。
抗ヒスタミン薬 | ロイコトリエン拮抗薬 |
フェキソフェナジン錠 | プランルカストカプセル |
エピナスチン錠 | キプレス錠・チュアブル錠 |
ザイザル錠 | |
オロパタジンOD錠 | |
ルパフィン錠 | |
ビラノア錠 |
鼻水やくしゃみ等を抑える働きがあります。
しかし眠気を催す作用があるので車の運転等に注意が必要です。
外用薬治療について
当院で取り扱っている外用薬には以下のようなものがあります。
点鼻薬
抗ヒスタミン薬 | ステロイド噴霧薬 |
リボスチン点鼻 | フルチカゾン点鼻 |
ザジテン点鼻 | ナゾネックス点鼻 |
点眼薬
抗ヒスタミン薬 |
ザジテン点眼 |
アレジオンLX点眼 |
パタノール点眼 |
レボカバスチン点眼 |
鼻詰まりの解消や目のかゆみなどを抑えます。
眠気等の副作用は少ないとされているが、鼻出血には注意が必要です。
舌下免疫療法について
舌下免疫療法とは、少量のアレルゲンを長期間かけて体内に取り込むことでアレルゲンに対する免疫応答を起こりにくくする方法です。
点鼻薬
当院には、シダキュア®スギ花粉舌下錠があります。
通常、投与開始後1週間は、シダキュアスギ花粉舌下錠2,000JAUを1日1回1錠、投与2週目以降は、シダキュアスギ花粉舌下錠5,000JAUを1日1回1錠、舌下にて1分間保持した後、飲み込む。その後5分間は、うがいや飲食を控える。
<引用文献>シダキュア舌下錠 添付文書
※ただし使用を開始する際は、スギ花粉の飛散時期を避けて開始する必要があります。
また、服用期間は2年以上と長期間に渡ります。
注射による治療について
2019年12月より、ゾレア®皮下注に新しく「季節性アレルギー性鼻炎」の適応が追加されました。
これにより、既存の治療では効果が不十分であった重症な患者様方にも効果が見込まれます。
ただし、対象患者様は下記の通りとなります。
最新のガイドライン等を参考に、以下のいずれにも該当する患者に、ヒスタミンH1受容体拮抗薬に追加して投与すること。
- 原因となる花粉抗原に対して血清特異的IgE抗体検査等で陽性を示す
- 過去の治療において、花粉抗原の除去と回避を行ったうえで、鼻噴霧用ステロイド薬とケミカルメディエーター受容体拮抗薬を併用しても、重症又は最重症のアレルギー性鼻炎症状が認められた
- 体重及び初回投与前血清中総IgE濃度が投与量換算表で定 義される基準を満たす
<引用文献>ゾレア®皮下注 添付文書
条件を満たした患者様については、ゾレア®皮下注での治療が可能となります。
薬価は高く、1か月あたりの負担額は標準的な方で約¥7000~¥56000となります。(2020.3現在)
※体重や血清IgE濃度、自己負担割合額によっては上記より低額であったり高額であったりします。
ただし、4月からの薬価改定に伴い負担額が4割近く軽減されます。これによって、金額面でご心配な方々でも治療しやすくなります。
花粉症やゾレアについての詳しい説明は以下のリンク先(外部サイトになります)にあります。
また、ケナコルト注射(ステロイド)による花粉症の治療も行っていますが最近のガイドラインでは推奨されておらず当院でも積極的には行わなくなりました。